潰瘍性大腸炎
潰瘍性大腸炎
主な症状は、下痢、血便、粘血便です。
排便回数が増加し、便に血や粘液が混じることがあります。腹痛を伴うこともあります。
重症の場合、発熱、体重減少、貧血などの全身症状が現れることがあります。
潰瘍性大腸炎の原因は特定されていません。
腸内細菌の関与、自己免疫反応の異常、食生活の欧米化、遺伝的な要因など、食生活などの環境因子と遺伝因子とが複雑に絡み合って発症すると考えられています。
科学的な根拠に基づいた明確なデータはありませんが、一般的に、以下のような傾向があると言われています。
ストレスは腸内環境の悪化や免疫力の低下につながり、潰瘍性大腸炎のリスクを高める可能性があります。
潰瘍性大腸炎は、発症からの期間が長くなるほど、または炎症の範囲が広いほど、大腸がんのリスクが高くなることが知られています。
欧米での調査によると、潰瘍性大腸炎と診断されてから10年で大腸がんになる人は1.6%ほどですが、20年経つと8.3%、30年経つと18.4%と、時間の経過とともに大腸がんになる人の割合が高くなっていくことが報告されています。
日本のガイドラインでは、発症から7年以上経過した場合は、1年に1回のスクリーニングとして大腸内視鏡検査を受けることが推奨されています。
症状や病歴などの問診から始まり、細菌検査や大腸内視鏡検査が行われます。
大腸内視鏡検査では、大腸の粘膜の状態を直接観察し、炎症や潰瘍の程度と範囲を確認します。疑わしい所見が見られた場合は生検組織を採取して病理検査を行い、潰瘍性大腸炎と確定診断します。
現在の医療では、潰瘍性大腸炎を完全に治すことは難しいのが現状です。
そのため、治療ではできるだけ早く症状を抑え(寛解導入)、良い状態を維持する(寛解維持)ことを目標とします。近年、症状をコントロールし、寛解導入・維持するための様々な薬が開発されています。
適切な食生活と薬物療法を組み合わせることで、寛解状態を長く続けることが可能です。
重要なのは、専門医を受診し、個々の病状や病気の程度に合わせて最適な治療薬を選ぶことです。
潰瘍性大腸炎と診断された際、食事に関しては病状によって注意すべき点が異なります。
症状が落ち着いている寛解維持期には、基本的に食事制限は必要ありません。
ただし、一般的には暴飲暴食や過度の飲酒は控えることが推奨されます。
一方、症状が活発な活動期には、腸の粘膜を回復させるために、必要な栄養素をバランス良く摂取することを心がけましょう。
この時期は、下痢を引き起こしやすい脂質の多い食品、乳製品、食物繊維の多い食品、香辛料、アルコール、カフェインなどは控えめにする必要があります。
また、下痢による脱水症状を防ぐために、こまめな水分と電解質の補給が非常に重要です。
潰瘍性大腸炎は、寛解期と活動期を繰り返す病気です。それぞれの病状に合わせて、適切な食生活を心がけることが大切です。
潰瘍性大腸炎と診断された場合は、専門医を受診することが望ましいです。
近年、さまざまな治療薬が開発され、病気の範囲や程度に応じて、適切な治療法を選択できるようになりました。寛解導入を早く行い、寛解維持を長く続けられるようにするためにも、専門医と相談しながら治療を進めることが大切です。
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